CAD業務とは
CAD(Computer Aided Design)業務は、従来人の手で作られていた、住宅・建 築・車・服飾などの設計や製図を、コンピュータを使って行う仕事。一から図面 を起こしたり、設計依頼をもとに一から図面を製図したり、図面修正や変更を手 がけたり、場合によっては自ら設計することもある。意図を理解し作業する技術 力と理解力が求められるので、細かい作業が得意な人、集中力や正確さ・コミュ ニケーションスキルがある人に向いている職種である。
自営型テレワーカー歴:約30年
職種:CAD、DTPデザイン
収入:平均20万円/月
前職:インテリアコーディネーター、店舗デザイン設計
ワークスペース:自宅リビングダイニング
PC環境:デスクトップPC、Windows10、オフィスデザイナーPRO、illustrator、Photoshop
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時間/日
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日/週
武舎さんは、設計関係の会社に勤務していたころから、副業として自宅で図面を描く仕事を請けていた。その後、結婚・出産を機に離職。間もなくシングルマザーとなったことがきっかけで、本格的に自営型テレワーカーとしての活動を始めた。
初めての仕事は副業からの継続で、知人の経営する店舗内装業の設計図を作成するものだった。まだCADが普及する前のアナログ時代だったため、図面は手描き。前職時代の取引先などに営業し、仕事を獲得していった。「生後3か月の子どもをかかえていたので、在宅での仕事は必須でした」(武舎さん)。順調に動き始めた頃、手描きからCADに移行する取引先が増えたため、悩んだ末に「40の手習い」でなんとかCADを習得したという。
また、趣味で描いていたイラストが気に入られ、店舗デザインと併せてチラシや名刺のデザインの依頼を受注するように。イラストやデザインも当初は手描きで行っていたが、必要に迫られillustrator・Photoshopを独学で習得し、業務としても使えるようになった。
現在、武舎さんは、仲介事業者を通じてと、知人からの紹介とで仕事を受注している。「今は、大工の棟梁に同行して、建築主との打ち合わせをするのがとても楽しいんです」と武舎さんは話す。「大工さんの中には、図面を起こさない方もいらっしゃるので、建築主の意向とずれが生じることがあるんです。ご自宅を新築される場合、建築主であるご家庭の奥様の意向を図面化し、棟梁に伝えています」。持ち前のコミュニケーション力で、仕事の幅が広がっている。
よかったことシングルマザーでも平日の学校行事の参加ができ、帰宅時に「おかえり」と迎えられたこと。子どもが成人した今では、親の通院の手伝いや平日の日中に問題なく付き添いができること。
困ったこと時間の融通が利くので学校や地域の役を引き受けてしまい、作業時間の確保ができなくなったことがある。
武舎さんは、「当たり前のことですが、仕事に手を抜かないことですね」と話す。受注金額に関わらず、いつも全力で対応しているという。自営型テレワークを始めた頃は、女性の少ない業界だったので細やかな気配りを売りにしていたが、今でもそれは変わらないと話す。
「納品物イコール自分自身であり、望まれたクオリティに及ばないものを納品したら自分自身もそこで終わりと思って取り組んでいます。」(武舎さん)。基本的に依頼のあった仕事は断らず、様々な業務に挑戦してきた結果、気づけばスキルアップしていたそうだ。
プライベートでは手芸(ものづくり)が趣味だという武舎さん。最近ではマルシェに出店もしていて、「集まった方から、作品に対する評価をじかに受けることができるのでやりがいがあります」という。
「自己管理は重要ですが、時間が自由に調整できるので子どもと過ごす時間が増え、具合が悪いときも寄り添ってあげられますし、親の働く姿を見せられます。子育てが終わったら高齢になった親のお世話をして親孝行もできます」と、自営型テレワークのメリットを強調していた。
自営型テレワークの仕事例
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