動画編集とは
撮影した映像や静止画などの素材をつなぎ合わせ、さまざまな加工を施し一本の動画を作成する作業。個人サイトやSNSに掲載する動画から、テレビCMなど企業のプロモーションに使われるものまで、用途により求められるスキルに幅がある。スマートフォンでもある程度の作業が可能なので初心者でも始めやすいが、あらかじめ動画のテイストや使用目的をきちんと確認しておき、要望に合った成果物を作成する必要がある。
自営型テレワーカー歴:3年
職種:動画編集・Web制作・チラシ制作
収入:7万~10万(月収)
前職:惣菜製造・販売
ワークスペース(仕事をしている場所):自宅リビング
PC環境:Windows11(ノートPC)
5
時間
6
日/週
食品関係に興味を持ち、新卒でスーパーマーケットに就職した藤井さん。結婚、出産を機に働き方をパートタイムに変えて仕事を続けてきたものの、子育てとの両立が難しくなり、退職。外出がままならない中「家でできることはないか、できることは挑戦してみようと思って、情報収集をしたり、Web関連やデザイン関連のソフトを試したり、空いている時間は勉強の時間にあてました。ソフトの購入でお金はかかりましたが、外で遊ぶことを考えたら貯金を切り崩してもいいかなと思ったんです」(藤井さん)。
学びの時間と割り切って家で過ごすうちに、決められた場所や時間ではなく、自宅で収入を得る働き方に興味を持ったという藤井さん。自宅にいながらも社会と関わりを持ち、働けることに魅力を感じ始めたころ、自治体主催のセミナーに参加して、本格的に自営型テレワーカーを目指すようになったという。
自営型テレワーカーとして最初の仕事は、マッチングイベントで出会った企業から受注した動画編集業務。当時はまだ自治体の講座を受講中で、自営型テレワーク未経験だったにもかかわらず、思い切ってイベントに参加した。「企業様が扱っている商品に興味があって、そのお話を伺っている中で、『商品紹介の動画編集やってみる?』というお声がけをいただきました。『時間がかかるかもしれませんが頑張ります』と伝え、誠心誠意仕上げて納品しました」(藤井さん)。以降、その動画編集業務は1年半ほど継続され、今も同社のECサイト管理を担当するなど関係性が続いているという。
動画編集の仕事から、別のつながりも生まれた。「ご紹介を受けた別のクライアントから、動画だけでなくWebサイト制作を請け負うことになったんです。それまで、自分のポートフォリオサイトや父に頼まれたサイトなどを作った経験はありましたが、仕事としての実績はありませんでした」と、藤井さん。「頼まれたら何とかして形にしたい。そのときにできる限りの力で応えたい」そんな思いで向き合ったという。
継続案件に紹介案件と、順調に自営型テレワーカーのスタートを切った藤井さんだが、1年半続いた動画編集業務が終了したとき、安定した収入を求めて並行してパート勤務を始めることに。自営型テレワークとは離れたお弁当盛り付けの仕事だったが、提出した書類に動画編集やWebサイト制作の経験を記載していたのが採用側の目にとまり、パート勤務とは別に店舗のWeb担当としても活動することになった。「何でもやりますという気持ちは伝えていたので、それが実を結んだと思っています」(藤井さん)。
よかったこと
自分で仕事を選び、自分なりのやり方でお客様に喜んでもらえる。
パフォーマンスが上がる時間帯を選んで仕事ができる。
常に自分主体で成長することができる。
子どもに働く姿を見せられる。
困ったこと
納期前は家事や育児にあまり時間をかけられない。
収入が安定しづらい。
成果物を納品した後でないと収入が得られない。
家族が起きる前の早朝に、散歩や仕事・勉強などの朝活を行っている
自身の作業で心がけていることは、時間の使い方だ。まとまった作業は子どもたちが寝ている早朝や学校に行っている日中に行い、メール返信やファイル整理などは家事や育児の合い間にこなしている。
また、お客様に対しては、「自営型テレワークに限らず、お客様が解決したい悩みは何か、目標は何かをしっかり聞くよう心がけています」(藤井さん)。ヒアリングの時間が相手にとって頭の整理や発見につながり、感謝されることも。「完璧なWebサイトを提供するより、相手に寄り添い要望や悩みを引き出しながら、いろいろな方向からお手伝いができたらと思っています」(藤井さん)。
スキルアップは常に意識している。経験豊富な先輩から情報を得たり、書籍を購入したり、仕事と並行して学ぶ機会を持ち続けているそうだ。「思いついたらすぐ動くタイプなので、パートを探す、講座に参加する、ソフトを買うなど、何でも軽く行動に移すことが多いです。今していること以外のことをいつも考えています」その姿勢がよい出会いにつながっているのかもしれない。
業務委託の仕事が増えてきたため、現在はパートタイム勤務を辞めて自営型テレワーカーとして活動している藤井さん。時間に縛られない働き方が心地よく、オンオフを切り替えることより、あえて切り替えずにどちらにも対応できる状況を楽しんでいるという。「講座で知り合った自営型テレワーカー仲間とオンラインや対面で話したりするのも、情報交換を兼ねた息抜きになっています。早起きなので、朝活で散歩をするのも好きですね」(藤井さん)。
最後に、これから自営型テレワーカーを目指す人へのアドバイスを聞いた。「働く時間も働き方も自分で選択できるのは最大の魅力。収入が安定しないうちは、空いた時間を自分の勉強のためと割り切れればスキルアップも目指せます。最初は不安な点も多いかもしれませんが、冷たい水に慣れていくように少しずつ少しずつ、足を踏み入れていってもよいと思います」
自営型テレワークの仕事例
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