自営型テレワークの仕事例
(Vol.12)集計

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「勇気を出して応募する」からスタートし、得意業務をやりがいに

集計とは

集計業務は、主に表計算ソフトを使用して数値情報をまとめ、データ化したりグラフの作成を行ったりするのが主な作業。場合によっては入力してデータに落としこむ作業や、その後の考察の一部まで担当するケースもある。集計した資料は、会議資料やレポート、収支管理や事業立ち上げ等、何らかの施策を行うための数値的根拠に使われることが多く、作業の正確さや緻密さが求められる。

  • プロフィール福冨 恵理さん

    自営型テレワーカー歴:6年10か月
    職種:集計
    収入:5万円/月
    前職:信託銀行にて年金資産の運用及び証券事務を担当
    ワークスペース(仕事をしている場所):自宅リビング
    PC環境:ノート型PC、Windows10、Microsoft Office Premium

  • 1日あたりの業務時間

    6
    時間/日

  • 1週間あたりの業務日数

    4
    日/週

自営型テレワークを始めたきっかけ

福冨恵理さん

福冨さんは、以前、信託銀行の地域限定総合職としてバリバリ働いていた。第1子を妊娠し、育休を取得して復帰する予定だったという。ところが、その直前に夫の転勤が決定。悩んだ末、退職。その後、第2子も出産し、しばらくは子育てに専念することにした。

下の子が幼稚園に入り、少し手が離れたことから、仕事に復帰したいと思った福冨さん。しかし、「上の子の学童入所が難しい上、夫は転勤族。どちらの実家も遠方だったため、外で働くのは厳しいと感じました」と話す。

在宅で翻訳の仕事や音声入力の仕事をしている親戚がいたこともあり、自分にも在宅でできる仕事はないかと探し始めた。参加した自営型テレワークのセミナーで講師から『まずは応募してみること』をすすめられ、「たまたまユーザーとして利用していたアウトドア関連サイトで在宅ライターを募集していたので、思い切って応募してみたことが在宅ワークを始めたきっかけです」(福冨さん)

発注者と仕事内容

福冨恵理さん

アウトドア関連サイトで始めたライティングは、初心者であることを伝えた上で採用されたが、「原稿は何度も書き直しを求められ、お金を稼ぐのは大変だと実感しました」。しかし、少しずつ修正は減っていき、今でもそのサイトからの発注があるという。

一方、「前職では、ExcelやAccessを使用して顧客資料の作成やデータベース管理を担当していたので、これらのスキルを活かした仕事をしたいという思いがあり、在宅ライターを継続しつつ、クラウドソーシングサイトなどで仕事の検索を続けていました」。しかし、6年間のブランクに不安があり、なかなか手を挙げられなかったという。そんなとき、自治体主催のマッチングイベントに参加し、仲介事業者から、Excelを使った集計の仕事を受注することになった。「仲介事業者を経由することで、直接企業と契約をする不安がなく、また、チームで分担して仕事を請け負うこともできるので、一人で責任を抱え込まなくても良いという安心感がありました」と福冨さん。現在は、仲介会社経由で行う集計業務がメインになっている。

「集計の仕事は、正確さが要求され、何度もチェックをしなければなりませんが、緻密な作業が好きなので私に向いていると思います。また、集計作業には答えがありゴールがはっきりしていることも気に入っています。見やすくきれいに仕上げることでクライアントに喜んでいただけ、やりがいを感じています」

自営型テレワークを始めてよかったこと・困ったこと

よかったこと
子どもの体調不良など何かトラブルがあってもすぐに対応できること
通院や趣味など自分の都合と仕事が両立できること
子どもの長期休みでも家を空けることなく、世話ができること
夫の転勤時でも仕事を辞めることなく、キャリアを継続できること

困ったこと
忙しい時期は気付けば一日中机に向かっており、運動不足になること
いつでも仕事ができてしまうため、休みなどメリハリをつけるのが難しいこと
スケジュール調整が難しく、時期によって業務量が偏ること

自営型テレワーカーとして心がけていること・今後の展望

顔が見えない分、先方とのやり取りにはとても気を遣っているという福冨さん。少しでも疑問に思ったことは、細かいことでも確認を怠らないようにしているという。また、メールやチャットの返信はできるだけ早く確実に。言葉遣いにも細心の注意を払っている。

「つい欲張ってあれもこれもと手を出したくなりますが、その結果納品が間に合わないとクライアントに迷惑をかけてしまいます。仕事を受ける際は慎重に現状を把握し、納期に無理がありそうな場合は前もって相談をしてからお仕事をいただくようにしています」

業務が確定した際にはその場ですぐにスケジュールへ記入し、納期に漏れがないようにしている。納期に間に合わないと判断した場合は、なるべく早い段階でクライアントに相談する。

成果物は必ず印刷し、複数回チェック。また、ミスしやすいポイントを事前に把握し、特に重点的にチェックを行うなど、品質管理も怠らない。それが、継続的な受注につながっているのだろう。最近では、他の自営型テレワーカーをたばねる役割も任されているという。

福冨恵理さん

業務の合間を縫って、セミナーに参加するなど、スキルアップも心がけている。

「何か工夫できる部分はないか、効率化できないか、と常に高い意識をもって業務に取り組んでいます。ある程度決まった作業であれば、時間が空いた時にテンプレートを作ったり、作業工程を整理したりして、効率化するよう心がけています」

2人の子どもも、もう中学1年生と小学校4年生。福冨さんは、「手が離れてきたので、もう少し仕事の時間を増やしたいですね。でも、子どもの勉強を見てあげたりしたいし、子どもだけで長時間留守番をさせたくないので、自営型テレワーカーとして仕事を継続したいです」と話す。

最後に、自営型テレワーカーを目指す人へのメッセージを聞いた。「自営型テレワークは、育児や介護など生活の変化があっても、キャリアを中断することなく続けられる仕事。自分にできるかと不安に思われる方もいらっしゃると思いますが、できそうなこと、やってみたいことがあったら、まずは勇気を出して手を挙げてみることが大切ではないでしょうか。難しいかもしれないと思ったことでも、意外とどうにかなるものだと思います」

1日のタイムスケジュール

  • 5:00起床、洗濯、朝食準備(繁忙期には仕事をしていることも)
  • 7:00朝食、片付け
  • 8:00家族の送り出し、掃除
  • 8:30仕事開始(昼食は仕事の合間に)
  • 16:00仕事終了、子どもの宿題確認や習い事の送迎など
  • 18:00夕食準備
  • 18:30夕食
  • 21:00自由時間(繁忙期には仕事をしていることも)
  • 23:00就寝

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