自営型テレワークの仕事例
(Vol.20)イラストレーター

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好きなことに本気になれる自営型テレワークで
日本の素晴らしさをイラストで伝えていきたい

中西 陵さん

イラストレーターとは

書籍や商品、雑誌、Webサイト、広告物、パッケージ、ゲームなどに使われるイラストを描く仕事。クライアントから要望のヒアリングを行い、必要に応じてラフイラストを提出後、着彩・調整して納品へと進むのが一般的。イラストは自営型テレワーカーそれぞれの個性や絵のテイストを活かす前提ではあるが、あくまでもクライアントが求めるものが成果物となる。制作前のヒアリングやラフイラスト段階において、正確に要望をくみ取れるよう綿密な打ち合わせが必要となる。

  • プロフィール中西 陵さん

    自営型テレワーカー歴:6年
    職種:イラストレーター
    収入:非公開
    前職:ゲームソフト開発(CGデザイナー)
    ワークスペース(仕事をしている場所):自宅リビング
    PC環境:Windows11(デスクトップPC)

  • 1日あたりの業務時間
    (目安)


    時間

  • 1週間あたりの業務日数
    (目安)


    日/週

自営型テレワークを始めたきっかけ

新卒でゲーム開発会社に就職、初心者からスタートしCGデザイナーとしてキャリアを積んできた中西さん。尊敬するイラストレーターが描く力強い作品に魅せられ、イラストレーターという仕事に憧れをもっていた。

中西 陵さん

「ゲーム開発会社でのCGデザイナーの仕事は有名キャラクターを扱うものであったり、チームで一つの成果物を作り上げるとてもやりがいのあるものです。一方イラストレーターは個人が描くオリジナルの作品で、直接お客さんを楽しませようとするもので、同じクリエイティブではあっても少し性質の異なるものです。個々人のイラストレーターが競い合っている姿に非常に魅せられていました」(中西さん)。40歳という年齢が見えてきたとき、やりたいことができていない現状に焦りを感じ、環境を変えようと退職。イラストレーターとして自営型テレワークをスタートした。

退職した時点で、手元に仕事は何もなかった。インターネットで検索し、イラストを必要としていそうな企業に対してメールや郵送でポートフォリオを送り、ゼロから営業活動を始める日々。「何とかなるかな、という楽天的な気持ちはありましたが、当面の生活資金は用意した上で始めました。好きなことなので、苦しくはなかったですね」(中西さん)。

発注者と仕事内容

中西 陵さん中西さんのポートフォリオ

やりたいことに集中できているモチベーションと地道な営業活動が実を結び、スマホゲームアプリを運営している企業から、戦国武将をモチーフにしたキャラクターイラスト制作を受注。自営型テレワーカーとして初めての仕事だった。その後は、クラウドソーシングサイトに登録したり、自身のWebサイトでポートフォリオを公開したり、東京や大阪などで開催される展示会イベントに個人のイラストレーターとして出展することで、仕事を得てきたという。

「ポートフォリオには過去の取引企業名や実績を明記しています。どこで使われたイラストなのかがわかると、見る側の反応が違ってくるからです。おそらく、純粋に絵そのものを見てくれている人はほとんどいないと思います。自営型テレワーカーになって初めて学んだことでした」と、中西さんは話す。

中西さんのイラストは、重厚感のある写実的なタッチが特徴だ。「汎用性のある絵を描く方もいらっしゃいますが、私自身は描くジャンルを決めているので、得意な方向のイラストが描ける仕事を優先して受注してきました。お取引いただいた企業に支社があれば、ご紹介いただけるようお声掛けさせていただいて、機会を掴むようにしています」(中西さん)。自営型テレワーカーになるまで営業経験はなかったが、一つひとつの案件を大切にして、ここまでやってきた。

「自分の人生で、仕事をとりにいくことになるとは思いませんでした。会社員時代とは違う感覚を使うのが、日々おもしろいです。歴史上の人物を描くとその人物に興味が沸いて、歴史にも自然と詳しくなっていく。イラストでそれを表現することで、日本のよさを伝えたいと思うようになる。新しい自分を発見することも多いですね」(中西さん)。

自営型テレワークを始めてよかったこと・困ったこと

よかったこと
スケジュールを自由に組めるので、平日を上手に活用できる。
地方を拠点にしても仕事に支障がないので、生活コストを抑えられる。

困ったこと
周囲から学ぶ機会が少ないので、自分で学びの場を作っていかなければならない。
仕事を得るために自分自身で営業活動を継続する必要がある。

自営型テレワーカーとして心がけていること・今後の展望

中西 陵さん

「お客様とのやりとりはメールが主なので、早めの返信を心掛けています。すぐにお返事できず返信に時間がかかりそうなときは、短文でもメール内容を確認したことを先方に伝えるようにしています」と、中西さん。顔が見えない分、不安要素はなるべく取り除くよう気を配っているという。

また、イラストイメージについてすりあわせる際も工夫点があるそうだ。「発注慣れしている方とそうでない方がいらっしゃるので、言葉だけで伝わりにくい場合は必要に応じてイメージ画像を入れ、先方にとってわかりやすい資料を提示しています」(中西さん)。

中西さんにとっては、目標とする先生の作品に近づけるよう意識する日々がスキルアップだという。「ドローイングなどのオンライン講座を受講したり、尊敬する先生の技法書を読んだりもしますが、目標を持つこと、そこに向かってぶれずに進むことが、イラストのクオリティ維持につながっていると思っています。優秀な年下のクリエイターとの交流も、よい刺激になっていますね」と話す。

リフレッシュ方法は、もっぱら温泉。「車に乗って1時間の距離に別府温泉があるので、後部座席にいつも温泉セットを入れておいて、気が向いたときに向かいます」

最後に、これから自営型テレワーカーを目指す人へのアドバイスを聞いた。「自営型テレワークという働き方は、自分のやりたいことに集中できるだけでなく、自立的に動くことで社会との接点が増え、ものの見方の幅が広がることも大きなメリットだと思います。今、テレワークを行うための環境は整ってきていますし、まずはご自身の生活スタイルにおいて無理のない範囲で新しくチャレンジすることは、とても意義のあることだと思います。

1日のタイムスケジュール

  • 8:00起床
  • 9:00仕事
  • 13:00昼食
  • 14:00仕事
  • 19:00夕食
  • 23:00就寝

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