秋山祐子さん
高1と小6の2児の母である秋山さん。もともと外に出て働くつもりだったが、学童に入れなかったこと、下校時刻に合わせた仕事が見つからなかったことから自営型テレワークという選択肢をとった。クラウドソーシングサイトを利用していくつか小さな仕事をこなした後、仲介業者でライターの仕事を請けるようになった。
職種はライターだったが、始めた当初、ライティングの仕事は未経験だった。前職では企画書等ビジネス文書を作成したことはあったものの、仕事として文章を書いた経験はなかったという。「最初は文章が書けなくて、1400文字書くのに8時間ぐらいかかっていました。でも、本数をこなすにつれて少しずつ作業時間も短縮されて、色々なジャンルの文章が書けるようになったんです」と話す秋山さん。成果物に対してのフィードバックを受け止めながらライターとしてのスキルを積んできたのだそうだ。
現在は仲介業者一社からの受注に絞って仕事をしている。企業と直接やりとりをしなくて済む仲介業者経由の受注が、今の秋山さんには合っているのだそうだ。「報酬を考えると企業から直接受注をしたほうがいいのかもしれませんが、継続案件もいただいているし無理なくこなせる安定感があるので、今の状態に満足しています」と話す。
よかったこと時間の融通がきくので、子どもの習い事や家事など予定にあわせて自分でスケジューリングができる。
困ったことライティングは書いている時間より調べ物をする時間の方が長いので、作業時間と報酬のバランスが悪いと感じることがある。
「基本的に、業務連絡は顔を合わせずに行うので、行き違いや思い込みが起きないよう、文言や質問の内容が相手に正しく伝わるように気をつけています」と言う秋山さん。仲介業者では業務を取りまとめるマネージャから、仕事のしかたについて学ぶことも多く「プロジェクトの進捗状況や仕様を常に共有してくれて、納品後はきちんとコメントをいただける。助かっていますし、大事なことだなと思います」と話す。
時間の融通がきくのがメリットである一方、常時宿題をかかえる状態になり、昼夜問わずの作業に陥りやすいのが自営型テレワーカーとして注意したい点だ。秋山さんは、オンオフをきちんと分けるために、夜は仕事をしないと決めているのだそう。「子育て以外に地域の役員も引き受けていますし、15年前からママさんブラスバンドに所属しているので、平日はその活動を予定に組み入れ、仕事とは分けて自分の時間を作るようにしています」と話す。
今春、長男が中学生になり、送り迎えが必要だった今までとは違った生活スタイルになるかもしれないと話す秋山さん。「自営型テレワークは、今の私にとって最適な働き方。仕事とプライベートの配分は今後変わるかもしれませんが、ワークライフバランスを考えて上手に自営型テレワークを続けていきたいです」と、笑顔をみせた。
自営型テレワークの仕事例
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