株式会社バオバブ
事業概要
AIのための学習データ構築サービス自営型テレワーカーは、自社のホームページで募集し、基礎学習、トレーニングを経て、トライアルテストに合格して初めて、Baopartとよばれるスタッフとして登録される。「こちらが求めるスキルがあるかどうかはもちろんですが、アノテーションの作業は、向き不向きがあるのでその点も時間をかけて確認してから採用しています」と相良さん。スタッフとして登録されると、そこからさらにスキルレベルに応じてプロジェクトにアサインされ、プロジェクトに応じたトレーニングを実施。その後のテスト合格者のみが、実際にプロジェクトに参加できる。このような厳しいプロセスが、質の高い成果物につながっている。
登録中のBaopartは全世界で約1200人。仕事の依頼や進捗管理、連絡等は、Slackというビジネスコミュニケーションツールを活用している。日本人だけでなく、様々なバックグラウンドを持つワーカーが集まっているため、意志疎通の齟齬がないよう、コミュニケーションガイドラインを明文化している。また、Slackに自動翻訳ボットを組み込んで、日本語でも英語でもコミュニケーションができるようになっている。
「ここ数年は、障がいのある人、育児・介護中など、さまざまな事情により通勤やフルタイム勤務が困難な人たちの登録が増えています」と相良さん。「事情があってフルタイム勤務はできなくても、テレワークであれば働けて、社会とつながっていられる」と感謝されることも多い。「今の業務の進め方は大変うまくいっているし満足しています。優秀な自営型テレワーカーの活用は今後も継続していきたいですね」と話す。
「テレワーク中心で円滑に作業を進めていくためには、ルール作りがポイントになる」と相良さん。連絡は時差があるため、海外のスタッフとリアルタイムで会議を行うことが難しいが、Slackで誰が見てもわかるように会議内容の履歴を残すことをルール化している。
一般的にテレワーカーに発注をした場合、質の管理が課題になることが多いが、同社では、「制作、納品、チェックまでシステム上で完結する仕組みを作っているため、品質管理で問題が発生したことはない」という。
AIの学習データ作成やアノテーションのニーズは急速に高まっている。相良さんはクライアントニーズに合わせて、事業の拡大やジャンルの拡大を行っていく考えだ。また、さらに難民の方々にもチャンスを広げていきたいと話す。「さまざまな事情があっても、テレワークであれば自分でお金を稼げるし、社会とつながれる。自営型テレワークは人の可能性を広げる働き方だと思います」
自営型テレワーカーに発注をすることに何のデメリットもありません。会社の事業に必要であれば、迷うことはないと思います。ただ、情報共有がリアルタイムにできないことを前提とし、コミュニケーションガイドラインを構築することは、とても大事だと思います。
※ 掲載情報は、2022年12月時点のものです。
※ 掲載情報については、あくまで企業における自営型テレワーカーへの発注・検討に資するためのものであり、当該発注企業と自営型テレワーカーの契約内容について(事務局が)保証するものではありません。
自営型テレワーカーへの発注企業事例
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