自営型テレワーカーへの発注企業事例
Mamasan&Company株式会社

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自営型テレワーカーの気づきで最適な業務フローが生まれる

Mamasan&Company株式会社

  • 事業概要

    クラウドワーク環境による事務処理業務全般・システム開発・Webサイト等のデザインの請負・業務プロセス可視化及び最適化コンサルティング・企業再生コンサルティング及び派生業務の請負・メール・チャットその他ツールによる顧客対応請負・コールセンター業務請負
  • 本社所在地:東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー6F
  • ホームページ:https://mama-sun.com/jp/
  • 取引自営型テレワーカー数:300人
  • 発注金額:約2億円
  • 発注件数:約2,000件
  • 事例05

自営型テレワーカーへの発注に至った背景

社名でもある「ママさん」に注目したのは、2008年に代表の田中氏が、プロジェクトリーダーとしてとある会社の経営改革に関わったときだった。経営改革に「確実なアウトプットを達成できる優秀な人材の発掘」という課題が残されたとき、スキルを持っていながら子育てや家事が理由でフルタイム勤務が難しい、家を空けられない家庭の主婦に目を向けたという。「子育てで培われた精神力やコミュニケーション力の高さはママさんだからこそ。働き手として優秀な人材は、オフィスではなく家庭にいると思ったんです」と、田中氏は語る。自身が経理業務を経験してきたこともあり、「経理」と「給与計算」を柱として、同社の前身となるママさんBPOをスタートさせた。

当初、知り合いのママ3人に声をかけて始めた事業だったが、その後業務が拡大するにつれワーカー数が増え、現在は300人ほどの自営型テレワーカーを抱えている。自社サイトをはじめ、求人サイトなどを使い幅広く自営型テレワーカーの募集を行っており、海外在住のママさんや、男性の登録も増えているという。「『在宅ワーク体験会』というイベントで登録ワーカーを募り、実際に業務を行ってみるという機会も設けています」(田中氏)。イベントはリモートでも参加可能で、全国に門戸が開かれている。

自営型テレワーカー活用の状況

同社が自営型テレワーカーに発注しているのは、クライアント業務の一部請負業務だ。事務処理全般から顧客対応業務、コールセンター業務、採用代行業務、システム開発業務、ECサイト管理業務、Webサイト制作やチラシ制作などのクリエイティブ系の業務など、内容は多岐にわたる。

最大の特徴は、自営型テレワーカーで組織を作り、マネジメントまでをテレワーカーが行う体制だ。これは田中氏自身が「バックオフィス業務は日々つながって誰かとコミュニケーションをとる仕事。フリーランスではなく、帰属意識を持った人同士で信頼関係をつくる必要がある」と感じたことに端を発する。

日々の業務にも基本的には社員は入らず、クライアントと自営型テレワーカーのやりとりで業務を完結させており「発注するというより、任せるという感覚ですね。それを実現するために、業務プロセスを可視化して、全ての業務に関してフローチャート・マニュアルを作成しているんです」(田中氏)。ワーカーが入れ替わってもマニュアルさえきちんとできていれば業務遂行には問題ないという。

  • 自営型テレワーカーへの発注のメリット
  • ワーカーが入れ替わるので常に新鮮な目で業務マニュアルを見直すことができる
  • 時短を意識しているのでワーカーの仕事効率がよい
  • 自営型テレワーカーへの発注のデメリット
  • 稼働時間が一定でないので、お客様からの急な電話等に対応できない

発注・活用に当たっての課題・留意点

同社の自営型テレワーカーは業務ごとにチームを組んで対応しており、さらに、ボスママ、サブママというリーダーを軸に組織が形成されている。田中氏は「ボスママは、会社の方向性に対して社長とイコールの温度感を伝えられる人で、現在9名ほど。その下のサブママは40名ほどで、その下にワーカーが5名ぐらいずつ配置されます」と話す。定期的な面談や、自営型テレワーカー同士が日々コミュニケーションをとれる仕組みを作り、各ワーカーが孤立せず、チームの一員という意識・責任感を持てるよう工夫しているという。

採用については「250名の応募に対して、採用するのは30名程度」と、若干のハードルが設けられている。田中氏は「応募してきた方には当社独自の試験を受けていただき、オンラインで面接を行います。ITツールを駆使して業務を行うため、パソコン操作が苦手な方は当社で業務を行うのは難しいと思いますね」と話す。

今後の発注・活用方針

単純に「作業を在宅ワーカーに任せる=コストが抑えられる」という考えを持っているのではなく、お客様の業務プロセスを可視化して、生産性を向上させることを第一に考えている同社。「実際に業務に関わっている社員にとって、第三者の立場で業務プロセスを見直すことは難しいんです。見えない部分、見ないようにしていた部分などを可視化し、効率的に業務を行う仕組みを作り、さらにオペレーション部分を自営型テレワーカーに担当させることで、間違いなくコストをダウンすることができるのです」(田中氏)。

今後より一層、働き方の自由度が求められる中、企業に所属することが当たり前ではなくなると考える田中氏。「IT技術の進歩などで環境に依存せず、業務を行う環境構築が可能になりますので、国内外問わず、高いスキルを持ちながら自営型テレワークを希望される方は増え続けると考えています。個人のパフォーマンスは求めますが、弊社のビジネスモデルに合致すれば、一人でも多くの方と一緒に仕事がしたいですね」と話す。

「業務フローは、作成したときはベストフローだとしても、世の中が変わりツールが変わっていったときに改定されていないのが問題です。多くの会社は、そのひずみを人が埋めている。でも、自営型テレワーカーが毎月違うメンバーで行えば、常に最適のフローがアップデートされていくんです」(田中氏)。人が固定しない自営型テレワークという働き方が、同社のお客様にとって最適なフローを提供し続けるための最良のツールなのだそうだ。

自営型テレワーカーへの発注を検討している企業へのアドバイス

ビジネスを行う上で、自営型テレワーカーを活用することはコスト面で多大なメリットがあると思います。経理業務など、フロー化しているものは業務プロセスを改善することで必ず生産性が向上しますので、自営型ワーカーを活用するということを第一に考えるのではなく、まずは業務プロセスを見直し、問題点を洗い出した上で、自営型テレワーカーを活用する部分を見出せばよいのではないでしょうか。

※ 掲載情報は、2019年9月時点のものです。
※ 掲載情報については、あくまで企業における自営型テレワーカーへの発注・検討に資するためのものであり、当該発注企業と自営型テレワーカーの契約内容について(事務局が)保証するものではありません。

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