株式会社コマドデザイン
事業概要
企画、イベント、グラフィック・Webデザイン~印刷納品、撮影、ラジオ音源編集、動画制作他川口のフリーペーパー制作を中心に個人事業主として活動していた福井氏が、業務量の増加や発注先からの要望を受けて株式会社としてコマドデザインをスタートさせたのは2017年。以来、イベント企画や運営、グラフィックやデザイン、印刷などを手がけ、地元密着型企業として着実に基盤を築き、成長してきた。
個人事業主時代から自営型テレワーカーを活用してきた福井氏だが、ワーカーのほとんどは「地元川口に住んでいる主婦」だ。「手に職がありながら子育てをしている母親たちが多いことに気づき、在宅でできる仕事をどんどん取り入れました。職場復帰は難しくても、在宅でなら力を発揮して仕事ができますから」と話す。
発注している自営型テレワーカーは、地元に住むママ友だちが中心。自らも母親である福井氏が、「子どもたちが将来さまざまな地域で活躍するようになったときに、自慢できる地元にしたい」という想いを持ち、地域企業との取引や地元ワーカーの登用を通じて地域を盛り上げている。
コマドデザインから自営型テレワーカーへの発注は多岐にわたる。イベント企画やグラフィック、Webデザイン~印刷納品、撮影、ラジオ音源編集、動画制作など、同社の事業すべてにおいてワーカーが稼働中だ。
福井氏は「ディレクターに必要なのはコミュニケーション力とセンス、そしてその場の空気を読む力です。女性はとくにその力に長けています」と力強く語る。現在は、自営型テレワーカーでもある2人のスタッフがディレクションを行い、コマドデザインの中核として活躍している。クライアントの要望を吸い上げて、ワーカーに業務として振りわける作業を担っているのだそうだ。
発注している自営型テレワーカーの多くは母親なので、家族の理解を得るためにも仕事と家庭の両立が必須。ワーカーの状況を考慮しメール、チャット、電話など臨機応変に連絡をとるよう心がけている。
発注の際は、ポートフォリオを確認し、トライアルとして入稿データを作ってもらうことでスキルを確認している。とはいえ専門性のある分野なので、教育環境を整えるのは難しい。「スキルアップのために講習に参加してもらい、費用を負担することもあります。研修動画の作成も視野に入れていますが、まずは業務上の意識あわせを丁寧に行うよう心がけています」(福井氏)。認識をあわせることに重きをおいているので、現在は対面でのミーティングに参加できることを条件に、地元在住の自営型テレワーカーへ発注を行っている。人数が少ない分、チームワークを大切にして、他のデザイン会社以上のクオリティをキープできるよう努めているのだそうだ。
同社は、定期的に自営型テレワーカー全員を集めてミーティングを行い、情報交換やコミュニケーションロスの解消に努めている。ミーティングは、ワーカー同士の横のつながりを作るという役割も果たしているのだそうだ。家で作業をしていると孤独になりがちだが、「モチベーションが上がってデザインのクオリティも向上します。他の人の仕事量を知って刺激も受けられますし、会社の未来について全員が同じ方向を向くことができるのがメリットですね」と、福井氏は話す。顔をあわせることによって生まれる一体感が、成長の原動力になっている。
「自営型テレワーカーの皆さんのことは、自社スタッフであるという認識で委託して、信頼関係を築いています」と語る福井氏。今後も、映像・音楽制作など在宅でできる仕事を積極的に増やし、自営型テレワーカーとともにクリエイティブな領域で仕事をしていきたいという。
同社の事業は企業活動である一方、フリーペーパー制作やイベント企画など、街づくりとしての一面も備わっている。「ワクワクするような企画を通じて、地元に元気になってほしい」福井氏の地元に対する思い入れは強い。将来的には「仕事を通じた地域活性化」を仕組みとして整え、全国展開も視野に入れたいという。
人材不足に悩む中小企業にとって、専門性やスキルのある自営型テレワーカーを活用することは大変なメリットです。生活者がエンドユーザーである制作物は、生活者である女性の感性を活かすのが効果的だと感じます。自営型テレワーカーには、発注側が的確に情報を提供することで思った以上のスキルを発揮してもらうことができます。
※ 掲載情報は、2019年3月時点のものです。
※ 掲載情報については、あくまで企業における自営型テレワーカーへの発注・検討に資するためのものであり、当該発注企業と自営型テレワーカーの契約内容について(事務局が)保証するものではありません。
自営型テレワーカーへの発注企業事例
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