自営型テレワーカーへの発注企業事例
ジェイグラブ株式会社

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事例 07

築き上げた信頼関係を大切にし、自営型テレワーカーとともに上場を目指す

ジェイグラブ株式会社

    • 事業概要

      越境EC(海外向けEコマース)のための「コンサルティング」と「サイト構築」
    • 本社所在地:東京都渋谷区桜丘町14-1 ハッチェリー渋谷
    • ホームページ:https://www.j-grab.co.jp/
    • 取引自営型テレワーカー数:14名
    • 発注金額:約800万円(2019年)
    • 発注件数:24件(2019年)

自営型テレワーカーへの発注に至った背景

ジェイグラブ株式会社は、越境EC(海外向けEC)を行いたい企業を対象に、ECサイトの構築やコンサルティングを行う会社として2010年に創業した。創業当初は、社員だけで業務をこなしていたが、業務拡大に伴い、自営型テレワーカーへの仕事の依頼に踏み切った。しかし、最初は「自営型テレワーカーに依頼する」という発想はなかったと、同社代表取締役の山田彰彦氏は語る。
「在宅での仕事の様子が見えないことから、きちんと仕事をしてくれるのか不安があった。以前働いていた会社でワーカーの活用がうまくいっていなかったことも不安材料でした」と山田氏。

しかし、会社が急成長するに伴い、社員だけでは業務が回らなくなっていく。かといって、毎月の業務量が安定せず、仕事が多いときと少ないときの差が大きいため、多くの社員を抱えることもできない。仕事が不安定なことを理由に辞めていく社員もいたという。そんな状況が5年ほど続き、困った末に自営型テレワーカーの採用に踏み切ったのだ。

「知り合いの仲介会社から紹介され、自治体主催のマッチングイベントに参加。そこで2人のエンジニアに出会いました。トライアルのつもりで採用しましたが、大変責任感がありスキルも高い方たちで、自営型テレワーカーに対するイメージが大きく変わりました」(山田氏)。

自営型テレワーカー活用の状況

現在、仕事を依頼しているワーカーは14名。Webサイト構築に関わる、エンジニア、コーダー、デザイナーなどさまざまな専門スキルを持った人たちを抱えている。最初に依頼をした2名のワーカーがチームリーダーとなって業務をとりまとめ、プロジェクト単位で動いてもらうことが多い。
「当社では、自営型テレワーカーといえども、正社員と同じように接しています。言われたことをやるのではなく、会社の一員として主体的に仕事をすすめてほしい。定例ミーティングにもオンラインで参加してもらい、遠慮なく意見を言ってもらいます。発注側が上から目線で『これをやって』という仕事のやり方ではうまくいかないと思います」

多くの案件を抱えているが、ワーカーへの仕事の差配や進捗管理はチームリーダーに任せている。「チームリーダーも含め、多くは子どもを持つワーカーなので、家庭の事情で業務時間が安定しないこともありますが、皆、プロ意識を持ってきちんと仕事を仕上げてくれる。今では自営型テレワーカーなしでは成り立たないほど頼りにしています」

  • 自営型テレワーカーへの発注のメリット
  • 業務量が極端に多い月、少ない月があり、固定の社員の雇用が難しいが、自営型テレワーカーを活用することにより業務量の変化に対応できる
  • エンジニア、デザイナー、コーダーといった専門スキルを持った人材を常に確保できる
  • 固定費を削減でき、その分、顧客へのサービスを低価格で提供できる
  • 自営型テレワーカーへの発注のデメリット
  • 自営型テレワーカーの家庭の事情によって作業量が安定しないことがある

発注・活用に当たっての課題・留意点

円滑に仕事を進めていくためには、コミュニケーションがなにより大事と山田氏。自営型テレワーカーに仕事を依頼する場合、一般的には「納期に間に合わせてくれるだろうか」「成果物の質は保てるのか」「守秘義務を遵守してくれるか」といった不安が挙げられるが、これらも、「コミュニケーションを密にすることで防げるし、仮に問題があっても致命的になる前に解決できる」と山田氏。「これまで大きな問題がおこったことはない」という。

課題として山田氏が今気にかけているのは、自営型テレワーカーの教育だ。「ワーカーたちにもっと成長してもらえれば、当社が受注できる仕事の幅も広がるし、ワーカー自身のためにもなりますから」。

今後の発注・活用方針

同社では、今後も積極的に自営型テレワーカーを活用していく考えだ。「社員の9割が自営型テレワーカーでもいい。社員でなければできない仕事なんてないと思っています。自営型テレワーカーでも、責任感をもって質の高い仕事をしてくれる。多くは家庭を持つ主婦ですが、主婦のパワーでここまでの仕事ができるということを世の中に知らしめたい」と山田氏。

自営型テレワーカーの採用によって、コストが圧縮でき、競争力が強化できることはもとより、個人個人が柔軟な働き方もできる。それが山田氏の描く理想の会社像だ。「“自営型テレワーカー9割の会社が上場した”と話題になる日が夢ですね」と意気込みを語ってくれた。

自営型テレワーカーへの発注を検討している企業へのアドバイス

社員でなければ重要な仕事はできないと認識している経営者はまだまだ多いかもしれません。私も数年前まではそのような認識でした。しかし、プロ意識が高く質のいい仕事をしてくれる自営型テレワーカーはたくさんいます。リーダー格となる方がいると、よりスムーズに導入が進むでしょう。成功のポイントは、上から目線ではなく対等なパートナーとして信頼することだと思います。

※ 掲載情報は、2020年9月時点のものです。
※ 掲載情報については、あくまで企業における自営型テレワーカーへの発注・検討に資するためのものであり、当該発注企業と自営型テレワーカーの契約内容について(事務局が)保証するものではありません。

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