自営型テレワーカーへの発注企業事例
株式会社ネットパートナー

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事例 09

自営型テレワーカーとともに「ライフスタイルファースト」を実現

株式会社ネットパートナー

    • 事業概要

      ネットマーケティング支援サービス、稼ぐホームページプロデュース、アクセスアップSEOサービス、モバイルマーケティングサービス、ブログマーケティング、SNSマーケティング、インターネット広告メディア開発(企画・制作)、上記にかかわるコンサルティング
    • 本社所在地:東京都新宿区四谷2-8-8 第5三和ビル202
    • ホームページ:https://www.netpartner.jp/
    • 資本金:2200万円
    • 従業員数:0人(全員テレワーカー&業務委託)
    • 取引自営型テレワーカー数:16名
    • 発注金額:960万円程度

自営型テレワーカーへの発注に至った背景

株式会社ネットパートナーは、1993年に営業系経営コンサルティング会社として設立。その後、インターネットマーケティング分野に主業務を移行し現在に至る。

本社は東京都に立地するが代表取締役社長の渡部晃也氏自身は自宅を中心としたテレワーク、社内すべてのスタッフは自営型テレワーカーだ。「業務委託での発注というと、サブ的な業務を担うアウトソーシング要員と考える企業が大半だと思いますが、当社は主要業務もすべて自営型テレワーカーが担っています」と渡部氏は言う。

同社も5年前までは、全正社員が週5日、四谷のオフィスに出勤するというごく普通の会社だった。しかし、当時の在籍社員から①通勤の負担が大きい、②家庭の事情で平常勤務が難しいなどの声を受け、週に1日、社員を対象としたテレワークディをもうけて対応していた。「雇用型ではありましたが、テレワークという働き方自体、仕事に不都合はなかった。私自身、4年前に休暇で3週間海外に行きましたが、ノートパソコンとインターネットがあれば会議にも参加できるし、不在にしても業務には何の支障もないことがわかったんです」(渡部氏)。

また、当時はフルタイムの雇用型で人材募集をしたもののなかなか人が集まらず、人材不足に悩んでいた渡部氏。思い切って自営型テレワークという働き方での募集に踏み切ったところ、応募者数が増えただけでなく、人材の質が向上したという。

「その流れから次第にテレワークカンパニーに移行していき、2017年から、業務委託によるオール自営型テレワーカーで構成するオフィスレス企業に生まれ変わりました」

さらに渡部氏はこう続ける。「世の中ではワーク・ライフ・バランスという言葉が使われますが、ワークとライフは不可分なのにそれらを分けてバランスを取るという発想自体に矛盾を感じる。当社は、ワーク・ライフ・バランスではなく、ワークスタイル・ファーストの働き方を目指しています」。

自営型テレワーカー活用の状況

「当社では、自営型テレワーカーにはサブ的な仕事を外注する、という発想はない」と渡部氏は言い切る。Webコンサルタント、Web制作、マーケティング、営業等、同社のすべての業務は自営型テレワーカーが行っている。顧客にも理解を得て、営業もすべてオンライン会議で行っている。

社内スタッフは、渡部氏以外全員が業務委託の自営型テレワーカー。報酬形態は、時給制、成果報酬、案件単位での契約など、案件やスタッフの状況等によって1人ひとり異なる。しかし、渡部社長はすべての自営型テレワーカーを「スタッフ」と呼んで分け隔てなく接している。

このような働き方を可能にしているのは、クラウドツールとインターネット環境だ。会議は顔が見えるオンラインツール、日々の連絡にはチャットツールを使う。その他、スケジュール管理、タスク管理はもちろん、経理や報酬計算等もクラウド上で行っている。報酬形態が1人ひとり異なるのは面倒ではないかと思うが、渡部社長によれば「クラウド上で使用するソフトをカスタマイズして自動集計できる仕組み。高額な報酬管理システムも会計システムも不要」だという。

仕事のマニュアルや社内のドキュメントもすべてクラウド上に保管していて、いつでも閲覧できる。パソコンや執務スペースは自営型テレワーカーが各自で用意するが、大型のモニターは別途会社が支給し、デュアルモニターで効率よく仕事ができる環境となっている。

自営型テレワーカーが制作した他社Webサイト
  • 自営型テレワーカーへの発注のメリット
  • スタッフの事情にあった働き方=ライフスタイル・ファーストな働き方ができる
  • 光熱費等の固定費、交通費等の経費が大幅にカットできる
  • 能力はあるが事情があって通勤できないというスタッフが集まり、採用面でも有利
  • 自営型テレワーカーへの発注のデメリット
  • コミュニケーションがとりづらい
  • スタッフの自己管理能力が問われる
  • 会社への帰属意識が希薄になる

発注・活用に当たっての課題・留意点

コミュニケーションがとりづらいという課題については、オンライン会議システムやチャットを利用して必要に応じたコミュニケーションをとるよう心掛けているそうだ。会議も、定例ミーティング、臨時ミーティング、マイクロミーティング(15分以内の会議)と分けて、目的等に合わせて使い分けている。

スタッフの自己管理については、タスクマネジメントツールで仕事の進捗等を確認することで解決を図っている。また、「自営型テレワーカーは“出勤さえしていれば給料がもらえる”働き方ではなく、“やった仕事に対して報酬が支払われる”働き方なので真剣勝負。おのずと自己管理力はついていく」と渡部氏。
また、成果物の質の管理については、正式登録までにお試し期間を設けて適性を見極める、品質基準の明確化、手順書を作成するなどで対応しているという。

今後の発注・活用方針

「今後もオールテレワーカーで、ライフスタイル・ファーストの方針を継続していく」という渡部氏。さらに考えているのは、自営型テレワーカーの会社への帰属意識を高め、より成長してもらうこと。「スタッフの成長なくして会社の成長はない」と強く主張する。

具体的には、スキルアップのためのeラーニングシステムを作り、同社で必要なスキルを体系的に学べる環境を作ること。そして、年に1、2回でも全国の自営型テレワーカーを集めてリアルな交流会や勉強会を開催することなどを検討中だという。「キャリアアップをすればスタッフが成長し、報酬単価も上がります。会社は成長しないと存続しません。ともに成長できる自営型テレワーカーが当社を引っ張ってくれると思っています」(渡部氏)

自営型テレワーカーへの発注を検討している企業へのアドバイス

当社では「自営型テレワーカーを活用すること」ありきではなく、「こういう働き方がしたい」という哲学が出発点で、それを実現するためにどうするかと考えた結果が、オールテレワーカー&オフィスレスの会社となりました。
自営型テレワーカーの活用の仕方は様々で、どこの会社にも当社のやり方が当てはまるとは限りません。他社の事例にならうだけでなく、自社の方向性や人事ポリシーに沿って活用すればいいのではないでしょうか。

※ 掲載情報は、2021年3月時点のものです。
※ 掲載情報については、あくまで企業における自営型テレワーカーへの発注・検討に資するためのものであり、当該発注企業と自営型テレワーカーの契約内容について(事務局が)保証するものではありません。

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