SOHOトラブル座談会
コラム

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コラム1見積もりの出し方

  • Web制作を独立して始めたばかり。初めて見積もりを出せといわれ、戸惑っている。
  • 自分の仕事の単価をイメージできないといけません。自社の相場としては、○○ページで○○万円と決めています。
  • 私は、業務内容が工程の上流になるにつれて、見積もりを再考してきました。
  • 当社では、見積もりには有効期限を設定します。あと、大手クライアント以外は、個別契約を締結します。

法律家からの助言

クライアントに出した見積もりについて了解をとれば、それが契約と同等になります。見積もりを了解した覚えはない、といわれると状況は別です。また、発注請書という形もあります。発注請書に担当印をもらっておけば、間違いがないでしょう。

  • 見積書なり契約書なりを作ってしまうと、後で自分の首を絞めるようにならないか、縛られるようにならないか心配です。

法律家からの助言

変更事項が生じた場合、契約相手と交渉をして修正すればよいのです。

コラム2支払遅延の末、破産宣告

法律家からの助言

クライアントが破産の手続で進むならば、代金回収は諦めるしかないのが現実です。破産となった場合、債権者平等の原則が働き、特定の債権者に対する弁済を行った場合、否認されて取り戻されます。何らかの法的な優先権を持っていれば優先弁済を受けることが検討できますが、通常受注者は何らの優先権もないものと思われます。SOHOとして、一独立自営業者として、自分の債権管理についても、自分の責任で対応するしかない。すなわち、売掛の支払が延滞している取引先に対して、担保を求めるとか、受ける仕事を抑えるとか、納品と引き替えに強く支払を求めるなど、事業者として当然の手を打てば避けられたかもしれませんが、破産となってしまっては、打つ手はないのです。

  • おかしいな、と思ったら、請求書を内容証明で送れば、受け取った方もこちらの気持ちが分かる。事後的にも、支払確認書を書面で取っておく。でも「ない人が一番強い」とはよく言ったもので、支払いできない状態になってからでは手立てがない。危ない事業からは早期撤退する見極めが重要である。
  • かつて、図面制作の仕事で支払遅延になり、気を揉んでいた。再度請求書を送ってみると連絡があり、半額を1回入金されたが、その後その会社は倒産してしまった。その後、当時の担当者から仕事の引き合いが一度あり、もとの額の全額をカバーするまではいかなかったが、何とか誠意が見えたので気が治まった、という経験がある。

コラム3個人情報保護法への対応

  • 個人情報保護法が施行されたが、Pマーク(プライバシーマーク)などを取得するとなるとコスト的にも非常に厳しい。認定がないから仕事をもらえないということもないと思う。この先どのような対応をすればよいのでしょう。

法律家からの助言

法律では、個人情報を5000件以上扱う会社を個人情報取扱事業者として、個人情報の悪用の防止、規制義務を設けています。きちんと対応をとるべきだし、社会的信用も高まります。まず御社での個人情報保護方針をきめるべきです。具体的には、個人情報の漏洩防止のルールを作り、併せて従業員の教育も行います。5000件という件数に限らず、個人情報保護方針を制定する動きは一般的です。

コラム4事業運営上のチェックポイント(青色申告について)

  • 個人事業主として開業する場合、手続きとして何があるか。

法律家からの助言

営業開始したら、確定申告がある。その年の12月31日で締める。法人の場合は、もっと短く決められる。翌3月15日が申告期限である。
開業届を出した2ヶ月以内に、青色申告書を出しておくとよい。青色申告は、申請書を出すことが必要。その特典で最も大きいのは、

  1. 青色申告特別控除(10~65万円)。経費として引ける。複式簿記をつけると65万円。次に、
  2. 生計が同じ人も経費扱いができる。白色では、専従者控除は一定額までとなる。青色専従者控除届出(給料)で、いくら出したいか、経費として認めてよい。

そして、通常経費が増えた場合、白色ではマイナスがクリアされてしまうが、黒字が出た段階で、3年分のマイナスは繰り越せる。つまり、1年目と2年目のマイナスを補填してもよい。
従業員を雇う場合、一定額以降のお給料を出す(源泉徴収)。
事業開始時にやっておくことは、売上をとるために領収書をとっておく。そして現金出納簿で集計できるようにしておく。決算書を作る、これはネットでもできます。

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