SOHOトラブル座談会(事例9)
契約書の文言についての悩み

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相談者相談者

現在受注している案件の請負契約書に、気になる文言があります。自分をCとすると、直接の発注元はB、その発注元がAという構図になっています。そこで、契約書に、この仕事についてCに発注しますが、Aに何かトラブルがあった場合には、Bに請求できない、と書いてあるのです。そうなると、Cとしては、Aに直接クレームを入れないといけないのかと思い、不安になりました。
大抵当方では、受注に必ずエージェントが入るから、支払がよく遅れます。その際上のクライアントの支払いが遅いから、といわれる。もし案件が本当に駄目になった場合、私たちはエージェントに請求をするのに、もしエージェントがつぶれてしまった場合、その上のクライアントに請求できるのか。
この契約書では、Aに何かあった場合は、オフィスはBに請求できない。

ファシリテーター弁護士ファシリテーター弁護士

まず、契約の当事者はBとC。Bが報酬支払義務を負うから、原則Bにしか請求できません。
万が一、Bが破綻した場合は、回収できない。基本的には債権者平等の原則で、残った財産を分けることにはなりますが、報酬額は取り戻すことはできません。
Aの仕事をやっていると、AがBに対して債権が持っているので、債権者代議権(代わりに請求できる)という可能性は残りますが、原則的には対Bへの請求権のみです。
ただ、Aに何か、という話は、一方的に不利益な条項と考えられる。事業者なので、BとCとのそういう約束が成立ならば、通ってしまいます。できれば直してもらった方がよいでしょう。

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