第1章:自営型テレワークへのアプローチ
自営型テレワークとは、
注文者から委託を受け、情報通信機器を活用して主として自宅又は自宅に準じた自ら選択した場所において、成果物の作成又は役務の提供を行う就労をいいます。
※「自宅に準じた自ら選択した場所」は、自分で選んだカフェや、コワーキングスペースなどの場所です。
- ●直接注文のイメージ
-
※システムの運用保守など、成果物のない仕事の場合には、準委任契約となることも考えられます。
※システムの運用保守など、成果物のない仕事の場合には、準委任契約となることも考えられます。
- ●仲介事業者を通じた注文
-
仲介事業者が一度仕事を受けて、
自営型テレワーカーに再発注するタイプ
仲介事業者が、あっせんや
クラウドソーシングの提供を行うタイプ
自営型テレワーカーは、個人事業主です。会社員とは違います。
例えば、
- 労働基準法などの労働保護法令の適用はありません。
- 雇用保険の被保険者ではありません。
- 確定申告を行う義務があります。
- 通常、国民年金、国民健康保険に加入します。
自営型テレワークの注文者と自営型テレワーカーの関係は、雇用主と会社員との関係に似ている点があります。
例えば、
- 仕事が途切れると、生活に大きな影響が生じることがあります。
- 注文者とトラブルが起きた場合、「仕事を発注してもらう」という立場上、交渉が難しい場合もあります。
- 一人では仕事はできません。コミュニケーション能力や人脈が必要です。
自営型テレワークの業務内容はさまざまです。
例えば、次のような業務があります。
- 文書入力
- データ入力
- 設計・製図
- デザイン
- 画像加工
- DTP※
- 映像制作
- ウェブサイト・モバイルサイト等制作
- プログラミング
- 翻訳
- システム設計
- リサーチ・分析データ
- 音声起こし
※DTPとは、雑誌、書籍などの印刷物のデザイン、フォーマット作成などのことをいいます。
在宅ワークとの違いって?
- 「自営型テレワーク」と、基本的には同義ですが、
・カフェやコワーキングスペースなども対象となること
・請負契約以外での形態(準委任契約など)も対象となること
が、明確化されたものです。
- 在宅ワークという名称で募集されているお仕事も、多くは自営型テレワークと考えられるため、ぜひこのハンドブックを参照してください。
※これまで、「在宅ワークの適正な実施のためのガイドライン」において、在宅ワークは「情報通信機器を活用して、請負契約に基づきサービスの提供等を行う在宅形態での就労」と定義されていました。
一方、在宅ワークの働き方は、カフェやコワーキングスペースなど、必ずしも「自宅」にとどまらないことや、請負契約以外での形態(準委任契約など)での契約も見られることから、平成30年2月にガイドラインの適用対象が見直され、「在宅ワーク」の名称も「自営型テレワーク」とされました。