さて、キャリアデザインを設計していくにはどのような視点が必要になっていくのでしょうか?
一つ目は、個人の志向や価値観など「個人の軸」から、二つ目は、参入市場の状況、求められる人材のニーズなどの「クライアント側から見た軸」、三つ目は、自分のキャリアを過去・現在・未来の中で位置付けていくという「時間軸」という3つの視点で包括的に見ていく必要があります。
特に在宅ワーカーは、個人が自らの責任や選択で生き方を決定できる点で、個人の志向性、価値観を重要視した「個人の軸」によるキャリア・デザインを中心にして考えていくと良いと思います。
現実の業界市場における求人の需要と個人のキャリア選択肢による供給との間で、お互いの条件を調整し、 最終的に一致点を見出さなければなりません。
選択を迫られたときに、その人が最も手放したくない欲求、譲れない価値観を妥協してしまうことは危険です。
なぜならば、それらの要素は、自己のアイデンティティを表すものであり、それを失ってまでしていく仕事が長続きするとは思えないからです。
職業能力を開発していくには、どのようなケースがあるか考えてみましょう。
能力をつけるのに、「学校に通って」という人もいると思いますが、 先輩在宅ワーカーの話を聞いてみると、日々の仕事のなかで確実にその力を高めてきたケースが多いようです。
「能力をつける」ために行動を起こし、実践で学ぼうとする姿勢が何よりも大切なことだと思います。
また、世の中には資格を取得するとあたかも相当なキャリアアップができるような、文言を見かけることもありますが、 職務経験の広さ・深さが最もモノをいうのであって、資格はあくまでも「ここまで知識を得ました」という目安です。
大切なのは、その資格をどういう風に生かしていくかという発想と行動です。
また指標とする仕事に就いている先輩在宅ワーカーの話を聞いたり、同じ目標を持つ人たちと意見交換をしたりという「ネットワーク」を大切にすることも重要なポイントです。
何よりも生きた情報が手に入り、業界動向なども得られやすく、「今、何が主流でそのためにどんな知識が必要か」が自然とわかってくるからです。
また、「仕事を継続できるモチベーション」も職業能力を高める鍵になります。
モチベーションは、「この仕事をやりたい!」「これが好き」という気持ちだったり「自分の価値を高めたい」という上昇志向の反映です。
ここで重要なことは、ある職業能力がつくまで、その職務をある一定期間継続するモチベーションがない限り、 中途半端では能力を身につけることはできないということです。
まさに「継続は力なり」ですね。
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