2018年7月12日(木)開催の「自営型テレワークの活用の際に注意すべきポイント〜自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン〜(2018年度:第3回)in福岡」のレポートです。
講師:株式会社西日本新聞メディアラボ プロデューサー 清田 慎弥氏(プロフィール)
[概要]
西日本新聞のオンライン部門やITなどのデジタル事業を担う、株式会社西日本新聞メディアラボ プロデューサーの清田氏は、クラウドソーシングなど新しい働き方を応援する「九州お仕事モール」を立ち上げた。現在、様々な媒体で認知を広げ、発注企業を増やしている。
清田氏は「登録会員は徐々に増加傾向にある。会員の74%は女性で30~40代が多く、秘書や事務、ライターなどの経験をもつ方など多岐に渡る」と話し、「発注企業の7割は首都圏に籍を置いているが、テレワークの特性上、地方にも仕事が広がりつつある。これからは九州でも発注の機会を広げていきたい」と今後の展望を語った。
インターネット環境とパソコンがあれば、自営型テレワークをはじめることが可能である。清田氏は「過去にスキルがある人はもちろん、経験がない人でも気軽にスタートできるのがメリット。是非チャレンジして欲しい」と締めくくった。
講師:一般社団法人日本テレワーク協会 主席研究員 中本 英樹 氏(プロフィール)
[概要]
時間や場所にとらわれず働くことのできるテレワークには、企業などに雇用されて働く雇用型テレワークと、フリーランスで働く自営型テレワークの2種類がある。中本氏は「自営型テレワークには基本的に労働関係法令が適用されない。発注側と受注側の2者、または仲介業者を含めた3者間でのトラブルを未然に防ぐためにガイドラインがある」と話す。
また、契約については、発注側と受注側ともに契約条件をきちんと明文化しておくことがトラブルの回避につながる。中本氏は「ガイドラインの内容はコンプライアンスに関わることでもある。契約に関わらず、小さな決め事においても、紙の文書に限らず電子メールなどの履歴も残しておくことが大切。文書やメールはガイドラインで示すように3年間保存することで、後々のトラブルを防ぐことができる」と語った。
パネリスト:
司会進行:一般社団法人日本テレワーク協会 主席研究員 中本 英樹氏
注文者:株式会社西日本新聞メディアラボ プロデューサー 清田 慎弥氏
自営型テレワーカー:尾崎 恭子氏
オブザーバー:いとしまコンシェル 代表 福島 良治氏
[概要]
パネルディスカッションは、発注側である清田氏と、自営型テレワーカーとして働く尾崎氏、糸島にてテレワークの普及に取り組む福島氏を迎え、参加者からの質問に答える形で行われた。
「どのような方に仕事を頼みやすいか」との質問に、清田氏は「ライティングの場合、自身の業務経験をライティングで表現する事もできるため、看護師などスキルや業務経験を持つ人に発注しやすい。仕事が終わった後、評価が可視化できる仕組みを採用しており、評価が高かった方には次の仕事を発注する」と話した。
「自営型テレワーカーとしてはどのように仕事を見つけているのか」との質問に、尾崎氏は「前に勤めていた会社のつながりから仕事を受けている。少しずつキャリアを積み、新たな挑戦をすることもある。時には自分ができる仕事を明文化して企業に売り込むことも大切」と話す。福島氏は「色々な場所に出かけて自分ができることを周囲にアピールすることで、仕事のマッチングが叶う場合もある。福岡にはその環境があるので、挑戦するとよいのではないか」と、会場のワーカーへアドバイスした。
2002年西南学院大学法学部卒業後、西日本新聞社に入社。 本社広告局、東京支社広告部を経て、2014年4月に社長室デジタルプロジェクト担当となる。同年7月、株式会社西日本新聞メディアラボへ兼務出向。現在は新聞社の新しい事業モデルの設計や、デジタル領域を中心とした新規事業開発を担当。 8月にはランサーズ株式会社と事業提携し、地域特化型クラウドソーシング「九州お仕事モール」をスタート。地方での新しい働き方をテーマに、総務省や地方自治体と連携した地方創生関連事業を展開。2016年からはメディアグループの機能を活かして、コンテンツマーケティングによる企業支援を推進している。
日本電信電話株式会社(NTT)入社。フリーダイヤル、PHS、インターネット等のICTを活用したサービスの普及・利用促進に長年携わる。
株式会社NTTドコモ入社。法人営業でのソリューション提案・サービス提供に携わる。現在は一般社団法人日本テレワーク協会に出向中。
家庭では男子三人を共働きの実践により育てた。
現在は週に1日の在宅勤務により生産性の高い働き方とワークライフバランスの向上を実践中。
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