発注企業事例
有限会社岸本工業

  1. ホーム
  2. 発注者向け情報
  3. 在宅ワーカーへの発注企業事例集
  4. 有限会社岸本工業

企業概要

事業概要
プラスチック精密加工、各種装置・冶工具の設計・製作、機構設計、実験用装置・冶工具等の研究・開発支援等。
本社所在地
東京都大田区
従業員数
10名
ホームページ
http://www.kishimotokogyo.co.jp/

ポイント

  • 自社の技術力と在宅ワーカーの多様なアイデアを融合させて新製品の開発に取り組んでいる。
  • アイデアの募集に加えて、自社のプラスチック加工品の新たな利用方法についてのマーケティング調査も行っている。
  • クラウドソーシング(※1)により、ものづくり系中小企業が一般的に不足しているといわれている一般消費者向け商品の開発や販路開拓などを強化している。

※1:「クラウドソーシング」とは、インターネットを利用して不特定多数の人に業務の受発注ができるWebサービスを指す。

在宅ワーカーへの発注・活用に至った背景

同社は、ものづくり企業のブランディングや独自技術を活かす方法を複数社で集まって議論する「ものづくり経革広場 ブランディング研究会」に所属している。これまでは B to B 事業が中心だが、将来的に B to C 市場の開拓を目指して、同社は「(一般消費者には)なじみが薄い」自社のプラスチック加工品や加工技術のブランディングを同研究会でも検討してきた。

しかし、ものづくり系企業が会員である同研究会だけでなく、一般消費者自身の意見を聞いてみることを思いついた。そして、2014年秋頃、同社は自社の製品や技術について詳しくない一般の人々からアイデアを募集することに決めた。当時、同社はクラウドソーシングについて詳しくは知らなかったが、知人からの紹介を受けて利用することにした。

2015年1月頃よりクラウドソーシングサイトへのアイデア募集の準備を始めて、2015年3月に募集を開始した。

在宅ワーカーへの発注・活用の状況

製造過程の例
製造過程の例

アイデアの募集

募集を開始する際には、A4で1枚程度の文章で、同社の加工技術を用いた製品のアイデア募集を行った。今回利用したクラウドワークスは在宅ワークの登録者が多く、わずか2週間ほどで約180件の応募があり、アイデアの中には質の高いものが多数含まれていた。応募者の年齢は20~40代が中心で、男女問わず幅広い応募があった。

採用者の選考に当たっては、応募者の属性や過去の実績は関係なく、応募文の表現力、思考のプロセス、実現性、アイデアの斬新さ等を重視した。

このアイデア募集案件を通して、新製品のアイデアを得ただけでなく、プラスチック加工品の利用方法についてのマーケティング調査もできたと考えている。

モニター募集

最初のアイデア募集で集まったアイデアは、3タイプ(①ノベルティグッズ、②水槽用オブジェ、③教育用グッズ)に大別できた。この中で、アイデアをすぐに商品化するのではなく、試作品の製作と評価のために、あらたにクラウドソーシングサイトを利用してモニター募集を行った。

ノベルティグッズや教育用グッズについては試作品を製作してモニターに送付して評価してもらう段階に入っている。一方、水槽用オブジェについてはモニターが十分には集まらなかったため、再度募集をかけた。このモニター募集案件には、「主婦」といった自らの属性を明示した応募が多かった。また、そのうちの数人は、アイデア募集案件への応募者だった。このように、自社に引き続き関心を持ち続けてもらっている点も良かったと感じている。

在宅ワーカーへの発注・活用のメリット

  • 同社のように、技術はあるが、一般消費者向けのマーケティングやデザイン面で経験やノウハウが十分でないものづくり系中小企業は多いが、一般消費者から直接アイデアを募集でき、足りない部分を補うことができる。
  • 同社のアイデア募集の際にも、自社で応募期限を設定できるため、プロジェクトを計画的に進めることができ、時間の節約にも繋がる。
  • クラウドソーシングにより、アイデア募集やモニター募集などでも、企業に外注するより大幅にコストを抑えることができる。

発注・活用に当たっての課題・留意点

  • 応募者と直接会って打ち合わせをすることがなく、コミュニケーションはメールの文章だけのやり取りになるため、指示内容がうまく伝わるか、慎重に行う必要がある。
  • 同社は、これまでクラウドソーシングサイトの利用経験がなかったため、アイデア募集やモニターの募集の際には金額面での相場がわからなかった。そのため、クラウドソーシングに詳しい知人よりアドバイスを受けて決定した。
  • 同社は B to C 事業の経験が少ないため、マーケティングの観点から、消費者目線の提案を行う応募者との繋がりをどう保っていくかが課題だと感じている。

今後の発注・活用方針

  • 今回のプロジェクトを成功させて、今後も継続的に利用していきたい。今後も、似たようなタイプの発注を検討している。
  • 商品自体のアイデア募集に加えて、マーケティングの手法なども組み合わせた「パッケージ化された提案」で募集してみたい。例えば、デザイン関係の仕事をしていた育児中の方なども積極的に活用していきたい。
  • 今後もアイデア募集案件の応募者との繋がりを保っていきたいと考え、同社はプロジェクト専用のFacebookページを立ち上げた。クラウドソーシングは、技術とマーケティング(販路開拓)のマッチングという点で優れており、今後も継続して利用していきたい。

在宅ワーカーへの発注・活用を検討している企業へのアドバイス

  • 文字だけのやり取りでは、上手く意思の疎通が図れないこともある。業務の発注に際しては、「慎重・丁寧」を心掛けたほうが良い。
  • アイデア募集の経験から、高額の報酬でなくとも、十分な反応(十分な数の応募)が得られると思われるので、まずはいろいろと試してみるのが良いと思う。

※ 掲載情報は、2015年6月時点のものです。
※ 掲載情報については、あくまで企業における在宅ワーカーへの発注・検討に資するためのものであり、当該発注企業と在宅ワーカーの契約内容について(事務局が)保証するものではありません。

«在宅ワーカーへの発注企業事例集TOPに戻る

Page Top